『幸福の「資本」論』を読んでみた
『幸福の「資本」論』を読んだので、大切だなと思ったことを書き留めることにしました。
資本という言葉を見て投資の話かな?と思い、読み始めました。
実際にはお金以外の資本の話も出てきて、最近お金をどこに投資することでリターンを貰えるかということばかり考えていた自分には
考えを改めるきっかけになりました。
言われてみればそうだけど最近忘れていたなという感じです。
はじめに
この本では幸福になるために必要なものとして3つのものが必要とされています。
- 自由
- 自己実現
- 共同体(絆)
これらはそれぞれが対応する資産があるそうです。
- 金融資本:自由
- 人的資本:自己実現
- 社会資本:共同体(絆)
どのようなものかというと以下のようになっています。
- 金融資本は投資(株式や自己投資など)できる余剰資金
- 人的資本はお金を生み出す自分の能力
- 社会資本は幸福を得られる人間関係
この本では資本を資産に変え、幸福を手に入れるという考えです。
そのため
金融資本は、余剰資金を株などに投資し金銭を手に入れ自由を手に入れる。
人的資本は、自分の能力によってお金を稼げて自己実現ができる。
社会資本は、人間関係を共同体を幸福を得られるものにする
こういった資本について、資本ごとに書いていきます。
金融資産
お金持ちは実はケチということが金融資産の項目では書かれています。
お金持ちがケチという話は時々聞いていましたが、投資をする際には手数料を考えるから投資信託はしないというのが一番の驚きだったかもしれません。
投資信託が本屋で流行り、自分自身も積立でやっている身としては耳が痛かったです。
本の中では投資信託をやるよりは手数料の低いETFをオススメしていました。
人的資本
人的資産で大切なことは3つだそうです。
- 収入は多ければ多いほどいい
- 同じ収入なら安定していた方がいい
- 同じ収入なら(あるいは収入が少なくても)自己実現できる方がよい
上記の項目の自己実現以外は金融資産(投資)でも大切なことらしいです。
人的資本は自己実現をすることを一番大切なこととしています。
そのために大切なことは好きなことに人的資本のすべてを投入することです。
好きこそ物の上手なれ、ということですね。
好きなことが分からないという人は、子供の頃のキャラから好きなものを見つけ自己実現をすると良いそうです。
社会資本
この本の中で一番自分の中にはなかった価値観だなと思ったのが、社会資本の内容でした。
本の中では、人の義理人情とか好きよ嫌いよとそういった感情的なものを政治空間と定義しています。
その対になるのが、お金さえあればなんでもOKで取り替えが効く貨幣空間です。
社会資本で幸福を得るためには、付き合う人を選べる状態にする必要があります。
なぜなら、幸福というものは伝染するもののため幸福な人のそばにいられれば自分も幸福になれるという考えです。
個人的には嫌な人との付き合いを断ち切りやすい環境に自分を置くというのは確かに大切かもしれないと思えました。
本の中では社会資本である絆を強いつながりである政治空間にあるものを取捨選択し、貨幣空間に置き換えることを提案しています。
- 強いつながり(政治空間):恋人や家族
- 弱いつながり(貨幣空間):友情を含めそれ以外の関係全て
友情も貨幣空間に置き換えるのは驚きましたが、例として東京で行われるフットサルの話が上がっていました。
要約をすると、一人ずつがフットサル上に行き、一人ずつで来た人達とチームになり、終わったらそのまま帰るというのが行われていると書かれていました。
フットサルを一緒にいる友人はいけばいるし、いなければ他の人が来て他の人がそのときの友人になるという考えです。
それは友人なのか?と思ってしまいますが、そういったもので同じスポーツをして楽しめれば確かに幸福なのかもしれません。
おわり
ざっくりと幸福の「資本」論について書きましたが、資産の説明のときに遺伝的に幸福を感じやすいタイプの話や仕事の種類の違いによる自己実現の話などあり面白かったです。
自分の好きなことに自己資本を投入し、幸福を手に入れられるようにしていけるよう頑張ります!